社交ダンスというとどこか堅苦しい雰囲気を感じる方が多いでしょう。しかし社交ダンスは年齢を問わず人気が高い趣味です。日本で社交ダンスを楽しんでいる、社交ダンス愛好家の人口は100万人とも150万人ともいわれています。軽快なラテンのメロディや優雅なワルツ・テンポがよいタンゴなど、社交ダンスにおける人気のひとつがダンス音楽です。
今回はダンスのときによく使われる人気の社交ダンス曲を紹介します。
社交ダンスは2種類に分けられる
社交ダンスには、スタンダードとラテンアメリカンの2種類があります。現場でスタンダードはモダンと呼ばれ、ラテンアメリカンはラテンと略されることがあります。
それぞれ5種類
スタンダードとラテンアメリカンのダンスの種類を表にしました。
- スタンダード
- ワルツ
- タンゴ
- スローフォックストロット
- クイックステップ
- ヴェニーズワルツ
- ラテンアメリカン
- ルンバ
- チャチャチャ
- サンバ
- パソドブレ
- ジャイブ
スタンダードは常に男女2人で組み合う、ホールドの状態を維持しながら踊るのが特徴です。またヒールから大きくステップを踏み出します。一方ラテンはホールドにこだわらず、アップテンポな曲に合わせ素早いステップを踏みながら踊ります。スタンダードに比べると全般的に動きは速く、ほとんどがトウ(つま先)からステップを踏み出すのです。以下の章でダンスの種類ごとに、おすすめの曲を紹介します。
スタンダードの種類と人気が高い曲
スタンダードでよく踊られる人気ナンバーをダンスの種類ごとに、ダンスの特徴とともに紹介しましょう。
ワルツ
現在でも社交ダンスといえばワルツのイメージがあるでしょう。3拍子のリズムに合わせ、ダンスホールを優雅に踊るワルツは社交ダンスの代名詞です。大きく揺れ(スイング)ながら上下(ライズ・アンド・フォール)にも動いて、エレガントに回転しながら踊るのがワルツの特徴です。
社交ダンスワルツの名曲:OPEN ARMS
『Open Arms』は1982年に発売されたJourneyの曲です。40年以上を経過しスタンダードナンバーとしても知られています。映画『海猿』のテーマ曲にも使われました。踊りやすいテンポにしてしなやかなダンスをしましょう。
タンゴ
南米アルゼンチンのブエノスアイレスから生まれたのがタンゴです。スタッカートの効いたリズムに合わせて軽快なステップを踏み、男女の情熱やアップテンポながら息の合った動きでダイナミックに踊れます。タンゴは上下の動作がないため、初心者や体力が心配な方でも踊りやすくなっています。スローカウントとクイックカウントの緩急で、躍動感がダンスで表現できるでしょう。
社交ダンスタンゴの名曲:Just One Last Dance
『Just One Last Dance』は2003年に発売された、サラ・コナーによる音楽です。物悲しさを感じさせるボーカルながら、なぜか引き寄せられるサビの盛り上がりは感動ものです。タンゴに相応しい緩急が表現できる名曲となります。
スローフォックストロット
スローフォックストロットは遅めの4拍子のリズムで、メロディに合わせて踊ります。現場では「スロー」と略して呼ばれることが一般的です。膝や足首を柔軟に使い、緩やかで流れるように動きながら踊るのが特徴です。スロー特有のステップは、羽根のように踊ることから「フェザーステップ」と呼ばれます。初心者には意外と難しいダンスです。
社交ダンススローの名曲:Killer Queen
スローフォックストロットのおすすめは、Queen が1974年に発売し、世界的に知られる大ヒット曲『Killer Queen』です。軽快なピアノのスタッカートがスローにぴったりといえるでしょう。名曲だけにアレンジ不要で踊りましょう。
クイックステップ
クイックステップは、フォックストロットを速いテンポで演奏したのがきっかけで人気になりました。テンポの速いメロディに乗ってフロアを駆け回り、飛び跳ねながら踊れます。ダンス中に転倒するケースもあるほどで、ダンスの中では1番元気に踊れます。見ている人もついつい楽しくなるでしょう。
社交ダンスクイックステップの名曲:Sing, Sing, Sing
『Sing, Sing, Sing』、クイックステップの名曲はこれで決まりです。1936年に発売されたルイ・プルマ作曲の歴史を誇る名曲です。映画『スウィングガールズ』でも取り上げられるスタンダードナンバーで、クイックの定番曲になっています。
ヴェニーズワルツ
ヴェニーズワルツはウィーン発祥です。宮廷舞踏会で広いフロアを大人数でくるくる回りながら踊るダンスです。ワルツよりもリズムの速いのが特徴となります。ふつうは右回りですが、たまに左回りも入れて目が回るのを防ぎましょう。ドラマの舞踏会のダンスはおおよそヴェニーズワルツです。
社交ダンスヴェニーズワルツの名曲:Once Upon A December
『Once Upon A December』は、1997年のアニメ映画「アナスタシア」の映画音楽です。映画の中でもこの曲でダンスするシーンがあり、ヴェニーズワルツにぴったりの曲といえるでしょう。いつの間にか映画よりも曲のほうだけが残り、社交ダンスで使われるようになりました。
ラテンの種類と人気が高い曲
この章ではラテンアメリカンでよく踊られる人気ナンバーを、ダンスの種類ごとにダンスの特徴とともに紹介します。
ルンバ
ルンバは1940年代以降、キューバ発祥のダンスを欧米が取り入れ独自のアレンジを加えたダンスです。ラテンダンスの中で、ゆったりとした動きで「静」のダンスともいわれています。男女の愛の葛藤を表現していて、情緒的な表現が求められるダンスです。4拍子のリズムでゆっくり踊り、意外と難しいダンスです。
社交ダンスルンバの名曲:Just The Way You Are
『Just The Way You Are』は、2010年に発売されたブルーノ・マーズによる音楽です。メロディーラインが洗練されていて、社交ダンスだけでなく一般のダンスミュージックとしても人気が高く、幅広く使われています。
チャチャチャ
チャチャチャは、キューバのマンボから発展したダンスです。1953年にキューバの音楽家がチャチャチャのリズムを、キューバのダンスフロアに紹介したのがスタートと伝わっています。チャチャチャはアップテンポな4拍子で、ラテンの中でも人気が高いダンスです。
社交ダンスチャチャチャの名曲:Bad Romance
『Bad Romance』は2009年にて、レディー・ガガにより発売された曲です。世界各国のヒットチャート上位を獲得しました。日本でも高い人気でした。ノリやすい軽快な曲だけに、ダンサーはノリノリでチャチャチャが楽しめます。
サンバ
サンバといえばブラジル、そのサンバがヨーロッパに渡って、ダンス風にアレンジされたのが社交ダンスのサンバです。サンバは8拍子のリズムで、バウンズアクションという、弾むような動きと、ドン・ドドンというリズムが特徴です。
社交ダンスサンバの名曲:Copacabana(コパカバーナ)
サンバといえば『Copacabana』が定番でしょう。アップテンポのリズムがテンションを上げてくれます。1978年にバリー・マニロウが発表した楽曲で、曲名はブラジルのリオデジャネイロ市にあるコパカバーナ海岸が由来です。
パソドブレ
パソドブレはスペインを代表する、闘牛とフラメンコをイメージし表現するダンスです。男性が闘牛士を表現し、女性が牛やケープを表現しているダンスといわれています。パソドブレは闘牛士である男性の力強さを目立たせるダンスです。ラテンアメリカンのダンスですが、ヒールから踏み出します。
社交ダンスパソドブレの名曲:Espana cani(エスパーニャ・カーニ)
『Espana cani』は「スペインのジプシー」の意味で、スペインの闘牛士・パソドブレのBGMとしても広く知られ定番になっています。1925年頃にP・マルキーナが作曲し、スペインの闘牛場などで採用されました。現代までスペインを代表する曲としてさまざまなアレンジで、さまざまな場面で踊られることもあります。
ジャイブ
ジャイブはアップテンポな曲に合わせ、4拍子のリズムの中で2拍目と4拍目に強いアクセントをつけて、ステップを踏むダンスです。飛び跳ねるように踊るイメージがあるダンスでしょう。またスイングという振り子のような動きを利用して踊るダンスで、難易度が高い種目です。
社交ダンスジャイブの名曲:Don’t Stop Me Now
ジャイブのおすすめの名曲は、Queenの「Don’t Stop Me Now」です。この曲もスタンダードナンバーでよく聞くので踊りやすいでしょう。曲のサビは後半にあり、ダンスの見せ場の構成が工夫できます。クラシックの要素も含むQueenの曲は、社交ダンスによく合うのです。
まとめ
全国に社交ダンスの愛好家は150万人いるといわれています。それほど人気の社交ダンスは大人の教養という方もいるのです。高齢になってもダンスに励む人は多く、それだけ楽しいものです。聞きなれたダンスミュージックが流れると、つい体も反応するダンスファンは多くいるでしょう。
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