社交ダンスのルンバは初心者向き？歴史とともに詳しく解説！

社交ダンスの「ルンバ」はアップテンポのラテンアメリカンダンスの中でも、比較的ゆっくりとした動きで初心者にも取り組みやすいといわれています。キューバにルーツがあるダンスは、ステップに特徴があり男女の葛藤を現すダンスです。

アメリカでもヨーロッパでも日本でも人気が高いルンバ、今回はルンバについて詳しく解説します。

そもそも社交ダンスのルンバ（Rumba）とは

社交ダンスはスタンダードとラテンアメリカンに区分されます。ルンバはチャチャチャ・サンバ・パソドブレ・ジャイブなどと、同じラテンアメリカンに分類されます。アップテンポな曲で素早いステップを踏みながら踊るラテンのアメリカンの中では、ルンバはゆっくりとした4拍子の音楽に合わせて踊る社交ダンスです。

男女ともになめらかな動きで男性と女性が近づいたり離れたり、見つめあったりと大人の雰囲気を表現するダンスです。ラテンアメリカンでは1番人気の種目となっています。テンポが速いラテンアメリカンのステップの中では、一番覚えやすいこともあり初心者向きといわれています。

 

ルンバの歴史

ルンバはもともとキューバのアフリカ系住民が生み出したラテンミュージックが原点です。そこから誕生したリズムとダンスです。

奴隷が成立させたミュージック

ルンバのルーツは1900年代にキューバへ奴隷として連れられてきた、アフリカ系住民が生み出しました。休日や誕生日に結婚式などのパーティの席で、喜びを表すために歌い、踊るときに使っていたリズムでありダンスでした。リズミカルなパーカッション主体にボーカルとコーラスで、コール・アンド・レスポンスの音楽を楽しんでいたのです。奴隷として過酷な生活環境中で、細やかな楽しみとしてルンバを踊っていたのです。

足枷を付けたまま踊っていた

ルンバの比較的ゆったりとした動きは当時の奴隷は足枷をつけられているため、素早い動きができず軽快なステップも踏みにくかったことから生まれています。そういった動きがそのままルンバに引き継がれ、現在でもルンバはスロー気味な動きで構成されています。

アメリカで独自の発展

その後ルンバはキューバからアメリカ本土へ渡りました。1930年代になるとアメリカでルンバが広まり、社交ダンスとして認知されるようになりさらに世界へ広まりました。

ルンバの波はヨーロッパにも伝わりヨーロッパの人々がルンバに、自分たちの新しいステップや動きを取り入れていったのです。中でもイギリスのダンスの要素を取り入れたものが「キューバンルンバ」で、フランスの要素を取り入れたダンスが「スクエアルンバ」でした。

ここで1拍目から踊り始めるスクエアルン支持派と、2拍目から踊るキューバンルンバ支持派の間で激しい主導権争いが起こったのです。1962年に英国教師協会が「キューバルンバ」を正式に、ルンバの基礎とすることを発表し現在はキューバンルンバで統一されています。

 

ルンバダンスの特徴

キューバンルンバが元になっている、現在のルンバはカウントの取り方に特徴があるのです。カウントの取り方は「2・3・41（トゥー スリー フォーワン）」と、一拍おいて2からステップします。ラテンアメリカンのダンスはゆったりとしているものの、裏打ちに慣れていない日本人にとって、カウント2からステップするのに慣れるまで少し時間がかかるかもしれません。またルンバにはテンポの違うパターンもあり、ヤンブー・ワワンコ・コルンビアの順番でテンポが早くなります。

男女の葛藤を表現する

ルンバは「男女の絡みや葛藤を表現したダンス」といわれ「愛を育むように」ように、踊ることが大切です。奴隷時代に体現した悲しみの中で、それでも勇ましさを忘れていない背景と歴史がルンバに隠れています。ルンバをしなやかに踊り、男女の葛藤を表現しましょう。

ステップの特徴

ルンバはステップに特徴があります。中でも「ルンバ・ウォーク」です。ルンバ・ウォークは腰や腕をしなやかに動かし、くねくねさせながら歩く動きです。ルンバの基礎中の基礎といわれ、これをマスターしなければルンバは極められないでしょう。初心者には日常で使わない動きであるため少し苦戦するかもしれません。

もうひとつが「オープン・ヒット・ツイスト」です。女性から後退するのが特徴で、女性側からモーションをかけるようなステップです。体感や重心を強く意識してオープン・ヒット・ツイストで動くと、優雅なルンバに見えるでしょう。

 

まとめ